角換わりの少し無理気味の仕掛け

上図は、先後逆で角換わりからの進展で△7五歩と仕掛けた局面。ソフトの評価値+133で互角。

先手から角交換をした展開で、実質先手と後手が入れ替わった形です。

角換わりの△7五歩の早仕掛けは少し無理気味という感じはもっていますが、相手も見慣れない局面を大会の短い時間で正確に対応するのは結構難しいと踏んでいます。

序盤の早い段階で相手があまり考えていない攻めの手を指すと、相手も対応に時間をかけることになりやすいです。

ただし、△7五歩は自分が局面を少し勘違いしていたこともあり、自分も初めて指す手でした。

自分が指すときは相手が▲2五歩と▲4六歩と▲4八銀の組み合わせだったのですが、本局は▲2六歩と▲4六歩と▲4七銀の組み合わせになっています。

対局時は何か相手の駒組みが少し違っているのかなとは思っていましたが、あまり理解できておらず勢いで△7五歩と仕掛けました。

実戦は△7五歩以下▲5六銀△7六歩▲同銀で以下変化手順で、△6三銀▲7五歩△4二玉▲6六歩△8六歩▲同歩△同飛▲8七金△8一飛▲8六歩△5二金右▲4五歩△8五歩▲同歩△7四歩▲同歩△同銀▲7五歩△8五銀▲同銀△8六歩で、ソフトの評価値-557で互角。

この手順の▲5六銀は中央を厚くする手ですが、全く考えていませんでした。

考えてない理由は今まで▲4八銀型に対して仕掛けていたので、▲5六銀と進むことはありません。

そのためそのような手もあるのだなと感心しましたが、▲5六銀はソフトの候補手にはありませんでした。

△7六歩以下は変化手順で興味深いのは、先手が▲7五歩と位を取った場合の展開です。

自分はそれが嫌で△6三銀で△7四歩と打ったのですが、△7四歩とせずに先に△6三銀と上がる手がありました。

後手の指し手のうまいところは、△4二玉~△5二金右と最小限に自玉を固めてから△8五歩と合わせる展開です。

6三の銀を△7四歩と合わせて以下△8五銀と進出する手で、銀交換をしてから△8六歩が敵の打ちたいところに打ての手でした。

ややうまくいきすぎのところはありますが、先手も7筋の位を確保するのは大変のようです。

最初の局面図からの△7五歩にソフトは▲同歩を推奨していました。

△7五歩以下▲同歩△6五桂▲8八銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七銀△8一飛▲8六歩で、ソフトの評価値+326で先手有利。

この手順の▲7五同歩に△6五桂は勢いで指しますが、▲8八銀と引くのが手堅いです。

後手は8筋の歩を交換しますが、▲8七銀と銀冠にします。

▲8七銀に△同飛成▲同金△8六歩▲同金△8八角は▲6六角で少し無理のようです。

よって▲8七銀に△8一飛と引きますが、これが▲4七銀型の効果です。

▲4八銀型なら△4六飛という手もあるので、後手の攻めの手が限定されています。

△8一飛に▲8六歩としていつでも▲6六歩からの桂取りがあるので先手が少し指しやすいようです。

これらの展開だと△7五歩の攻めは少し無理みたいです。

角換わりの少し無理気味の仕掛けが参考になった1局でした。

悪いと思っていた局面はまだ勝勢

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲4一飛成とした局面。ソフトの評価値-5555で後手勝勢。

対局中は▲4一飛成とされて後手敗勢かと思っていたのですが、この局面はまだ後手勝勢だったようです。

ここまで後手がいい局面が続いていたので、急に後手が悪くなったと半分あきらめていました。

勝勢の局面を半分あきれめては、どうしょうもありません。

ここら辺が全く手が見えておらず、後手は駒を渡して攻めを継続するのが難しいと思っていたのが大きな読み間違えです。

まず▲4一飛成がどの程度厳しいかですが、次に▲3二龍としても△同歩でまだ後手玉に詰みはありません。

ただし、後手は先手に1枚でも駒を渡すと詰み筋に入る可能性があります。

▲3二龍△同歩に1三の地点に駒を打って△同玉に▲2二銀△2四玉▲3五金まで詰みです。

切れ負け将棋でそこら辺を細かく考えるのは大変です。

対局中は△3八角とすれば以下正確に指せば後手玉が詰みというのは分かっていましたが、他の手が浮かばなかったので仕方なく指しました。

△3八角以下▲同銀△同成銀▲3二龍で、ソフトの評価値+99994で先手勝勢。

この手順は後手勝勢だった局面が数手で先手勝勢になるという、典型的なだめなパターンです。

▲3二龍以下△同歩▲1三銀△同玉▲3一角△2四玉▲3五金まで詰みです。

終盤力がないとこのようなことが起きやすいので、最終盤は大事です。

最初の局面図では3通りくらいは有力な手があったのですが、代表的な手の2通りの調べてみます。

1つは△3八角で△4三金右です。

△4三金右▲3五歩△3八角で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順の△4三金右は受けに回る手ですが、この瞬間も後手玉に即詰みはありません。

△4三金右に▲3二龍△同歩▲2二銀とすれば後手玉に詰めろがかかりますが、△2八飛以下先手玉に即詰みが生じます。

△4三金右に▲3五歩は3四の桂馬を守るため自然な手に見えますが、この手は後手玉の詰み筋を減らすことになります。

▲3五歩と突くことで、将来3五の地点から金駒を打つ筋がなくなるからです。

▲3五歩には△3八角がいい手で、角を渡しても後手玉に即詰みはありません。

△3八角▲同銀△同成銀▲3二龍△同歩▲1三銀△同玉▲3一角△2四玉で、▲3五金と打てません。

そのような意味で△4三金右は実戦的な手だったようです。

△4三金右に▲5五歩なら以下△3四金▲同角△3八角で、ソフトの評価値-4568で後手勝勢。

この手順は△3四金▲同角とすれば意外と後手玉に詰めろがかからないようで、以下△3八角が間に合うようです。

もう1つは△3八角で△3五桂がありました。

△3五桂▲同歩△3八成銀で、ソフトの評価値-4764で後手勝勢。

この手順の△3五桂は捨て桂ですが、3五の地点のスペースを消す手です。

△3五桂は先手玉に詰めろがかかっていますので▲同歩としますが、そこで△3八成銀が浮かびにくいです。

△3八成銀は先手玉に詰めろはかかっていませんが、この瞬間に後手玉に詰めろがかけにくいです。

駒を渡すと先手玉が詰み筋に入るからです。

△3八成銀に▲2一銀なら△同玉▲5二龍△2八成銀▲同飛△同金▲同玉△3七銀▲1八玉△1七飛▲同玉△3九角▲1八玉△2八角成まで詰みです。

これらは局後に調べると答えが出やすいのですが、これを実戦の短い時間で判断できるようにしたいです。

悪いと思っていた局面はまだ勝勢だったのが参考になった1局でした。

最終盤の持ち駒の把握

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲2五桂と跳ねた局面。ソフトの評価値-99995で後手勝勢。

3七の桂馬が▲2五桂とした形です。

対局中はもう一押しの局面だとは分かっていましたが、▲2五桂と跳ねた手で後手玉が少し危ないのかと思ってしまいました。

この局面でしっかり考えればよかったのですが、切れ負け将棋であまり時間が残ってなかったので考えがまとまらず時間かせぎで王手をしました。

実戦は▲2五桂以下△3七金打▲1八玉で、ソフトの評価値-5678で後手勝勢。

この手順はとりあえずの意味での王手で△3七金打としましたが、今見ても全く理解不能です。

手が見えてないのと読みが入っていないので、局面がもつれてきました。

将棋は終盤で間違えると急におかしくなる典型です。

油断しているつもりは全くないのですが、自玉の危険度が短時間で理解できていないのが原因です。

△3七金打では△3八金打がありました。

△3八金打に▲1八玉なら△2九金▲3三桂成△同桂で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲1八玉なら平凡に△2九金と飛車を取る手です。

▲3三桂成△同桂で▲3四桂がありますが、△1二玉で後手玉は寄りません。

先手玉に詰めろがかかっているので▲2九玉としますが、△3八金▲同玉△3九飛の筋で以下詰みです。

△3八金に▲1八玉も△1七飛▲同玉△3九角以下詰みです。

最初の局面図から△3八金打に▲同銀なら△同成銀▲1七玉△2九成銀▲3三桂成△同金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は取って取っての手があるので少し複雑になります。

しっかりと先手の持ち駒に何が入るのかを頭の中で入れて、それで後手玉に詰みがあるかを読めば答えが出やすい形です。

ただし時間がないと頭の中で整理できず、後手玉に詰みがあるのかと気になってしまいます。

また▲3三桂成に△同金か△同桂か同玉かの3通りが浮かびますので、すべてを読むのは持ち時間の関係上無理です。

直感的にどれが後手玉にとってあやが少ない形を見極めれば、対応できていました。

△3三同金の形は以下▲3一銀としますが、△3二玉で後手玉に詰みはありません。

また▲3三桂成には、△同金でも△同桂でも△同玉でも後手玉に詰みはありませんでした。

慎重に何度も読み返すのは時間がかかりますし、読みのすっぽ抜けができないなどとかいろんなことが頭をよぎります

やはり頭の中で駒が並ぶのと、持ち駒に何が入るのかの2つが理解できてないと難しいようです。

最終盤の持ち駒の把握が参考になった1局でした。

簡単そうで意外と難しい寄せ

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲4九飛と打った局面。ソフトの評価値-2970で後手勝勢。

後手が△5九飛と詰めろをかけた手に▲4九飛と受けた形です。

△5九飛は次に△3九角▲3八玉△2九銀▲4七玉△5七金以下の詰めろです。

よって▲4九飛と自陣飛車で受けましたが、ここからどうやって寄せるかという形です。

この局面は後手勝勢だったのですが、ここからの決め方が分かりませんでした。

強い人はこのような局面からしっかりと寄せきると思いますが、このあたりの棋力が足りていないようです。

実戦は▲4九飛に△5七銀▲5九飛△4八銀成▲2九飛で、ソフトの評価値-3053で後手勝勢。

この手順は△5七銀から攻める手で、手の流れや評価値は悪くはなかったようです。

ただし、ソフトの推奨手ではありませんでした。

△5七銀では△5七角がありました。

△5七角▲5九飛△4八角成▲2九飛△4七金▲3八飛で、ソフトの評価値-3123で後手勝勢。

この手順は△5七角から攻める手で、▲5九飛には△4八角成▲2九飛△4七金までは自然ですが、▲3八飛と根性の受けをします。

このようなやぶれかぶれみたいな受けをされると後は寄せきるだけと思いがちですが、しっかり寄せないと意外とてこずることがあります。

駒を取ったら埋めるのような繰り返しになりやすいので、簡単には決まりません。

平凡な手で寄せが決まればいいのですが、うまくいかないとどこかで攻める方がうまい手を指す必要があります。

先手は飛車が取れる形なのでこの飛車を有効に使いたいのですが、△3八金と金を渡すと相手の持ち駒に守りの金が入るので少し面倒です。

▲3八飛以下△同馬▲同銀△4八飛▲2七角△2五金で、ソフトの評価値-4045で後手勝勢。

この手順の△3八同馬~△4八飛は浮かびやすいのですが、▲2七角と受けた後が全く分かりませんでした。

ソフトは△2五金を示しましたが、この手が見えていないと評価値の意味が理解できてなかったです。

▲同歩なら△2六銀で、ソフトの評価値-99976で後手勝勢。

この手の△2六銀で先手玉は受けなしのようです。

△3八金▲同銀△2七銀以下の詰み筋と、△3七金からの寄せあり受けなしのようです。

▲2五同桂なら△3七銀▲1七玉△3八金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲2五同桂なら△3七銀以下ぼろぼろと駒が取れるので、先手玉は寄り筋です。

▲3九桂なら△3八金▲同角△4九銀で、ソフトの評価値-99981で後手勝勢。

この手順は△4九銀に相手は斜めの駒がないので受けなしです。

▲5九桂なら△3八金▲同角△2七銀▲同玉△3六金▲同玉△3八飛成▲4五歩△3五銀▲同玉△3七龍▲3六歩△3四歩▲2五玉△2四歩まで詰みです。

この手順は△2七銀と△3六金と捨ててから△3八飛成で、以下1手1手です。

△2五金がかなり難しいのでこの手が浮かばないと成立しませんが、少しでも見えるようにしたいです。

簡単そうで意外と難しい寄せが参考になった1局でした。

角の働きを意識して指す

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲7六銀と上がった局面。ソフトの評価値-474で後手有利。

7七の銀が▲7六銀と上がった形です。

遊んでいた7七の銀が▲7六銀として△同銀なら▲6四飛があるので自然な手に見ましたが、▲7六銀はソフトの候補手に上がっておらず▲6六歩が推奨手でした。

飛車先の歩が切れているのにあえて▲6六歩と打つのは感覚的に見えづらい手で、△5四銀に▲5五歩があります。

△5五同銀なら▲5四歩があります。

▲5四歩に△6七歩と暴れてきても同飛で、銀取りが残っています。

最初の局面図の▲7六銀で後手有利になったようですが、自分はここであまり意味のない手を指したようです。

実戦は▲7六銀以下△9五角で以下変化手順で▲6五銀△同桂▲6六飛で、ソフトの評価値-22で互角。

この手順の△9五角は飛車取りですが、平凡に▲6五銀~▲6六飛がありました。

3手の読みですが、後手の角が一時力で△5九角成としても駒取りでなく空成りなのでだいぶ甘いです。

▲6六飛に△7七銀と打つ手もありそうですが、▲9六飛とされると角取りになり後手の攻めが重すぎます。

後手の6五の桂馬が重たく、6四の飛車との位置関係がよくありません。

このあたりは今見ると、後手の指し手はさっぱりといった感じです。

△9五角では△7九角がありました。

△7九角▲6九飛△8八角成▲6五銀△同桂で、ソフトの評価値-410で後手有利。

この手順の△7九角は敵陣に打つ角です。

△9五角は中段に打つ角に対して△7九角は敵陣に打つ角で、同じ飛車取りでもその後の角の働きが大差でした。

敵陣に打つ角は馬になれば攻撃の中心になることがあります。

△6五同桂と後手の飛車が隠れる形ですが、特に△8八角成と馬を作れば角取りの先手になります。

これがかなり大きな成果で先手は7八の角の処置が難しいです。

先手の角と後手の馬との働きの差で後手有利のようです。

これは△7九角から5手の読みですが、△7九角と短く敵陣に打つ手が見えていないようです。

△8八角成以下▲6七角△8七馬▲2九飛△6六銀▲5五銀△同銀▲同歩△6六銀で、ソフトの評価値-515で後手有利。

この手順の△8七馬は自分の感覚では少し指しにくいのですが、▲7八歩は2歩になるため打てません。

▲2九飛は飛車が攻めに使えなくなりますが、▲7八銀と受けても△6六歩▲8七銀△6七歩成▲同飛△5八銀と飛車が狙われて金駒も攻められます。

よって▲2九飛と遠くに逃げましたが、△6六銀と重たく打つ手がありました。

先手の6七の角が自陣角であまり働きがよくないようです。

▲5五銀には△同銀~△6六銀で△5七桂成の狙いもあり、後手が指せていたようです。

角の働きを意識して指すのが参考になった1局でした。

玉を深く囲って対抗する

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲4八玉と上がった局面。ソフトの評価値-259で互角。

先手が早い段階で角交換してから▲4五角と筋違い角を打って1歩得をした形です。

作戦的には先手は1歩得ですが、自陣角になってこの角が働くかどうかが鍵になります。

後手としては筋違い角には急戦か持久戦か迷うところがあります。

一般的には歩損をしている後手は、持久戦になるとその歩をうまく活用されることがあるので急戦を目指すイメージです。

ただし相手は自陣角なので、角を働かないようにすれば後手は持ち駒の角なのでいつでも好きなところに使えるメリットがあります。

角の働きの違いを優先すれば持久戦もありの局面のようです。

実戦は▲4八玉以下△7四歩▲3八玉△5二金▲2八玉△3三銀▲3八銀△8五歩▲1六歩△1四歩▲5八金左で、ソフトの評価値-123で互角。

この手順の△7四歩ですが、▲7五歩とされるのを嫌いました。

▲7五歩とされると将来▲7六銀~▲6五歩のような争点ができるのと、8一の桂馬の活用が難しくなるからです。

そのような意味で△7四歩と突いたのですが、△7四歩はソフトの候補手にも上がっていませんでした。

△7四歩と突くとどこかで▲5六角とされて、△8四飛か△6三金と上がる形になりそうです。

できれば△6三金と上がるのは金が玉と反対側にいくので避けたいです。

△7四歩は悪手ではなさそうですが、ソフトは急ぐ必要はないとの見方のようです。

△7四歩では△3三銀がありました。

△3三銀▲7五歩△3一玉▲3八玉△1四歩▲1六歩△4四歩▲2八玉△4五歩▲3八銀△5二金で、ソフトの評価値-200で互角。

この手順は実戦と似ていますが、後手は△7四歩で△3三銀と壁銀の解消を急ぎました。

これも普通の手ですが、後手は△5四銀の腰掛銀から△4五歩と4筋の位を確保するのを優先しています。

4五の歩は5四の銀のひもつきなので簡単に5四の銀を動かすことはできませんが、△4五歩と突くことで7八の角の利きが止まります。

また△4五歩と突くことで、先手のは美濃囲いから高美濃囲いを阻止しています。

先手は▲7五歩と突いている形を活かすなら▲7六銀~▲6五歩を目指すのですが、この場合は△8八角~△9九角成の筋が受かりません。

先手も簡単には▲7六銀とは上がれないようです。

△5二金に▲8六歩なら△4四銀▲6七角△4二金右▲5八金左△9四歩▲8八飛△2二玉で、ソフトの評価値-216で互角。

この手順で興味深いのは△4四銀と上がる手で、居飛車対振り飛車の対抗形で自ら守りの銀を前進させることです。

自分はこのような手の意味がいまひとつ理解できていません。

4筋の位の確保という一面はあるのですが、普通は金駒を前進させると玉の守りが薄くなります。

それと△4二金右~△2二玉と玉を深く囲う手順です。

桂馬がない展開であれば問題ありませんが、先手の持ち駒に桂馬が入れば▲3四桂があるので、3三の銀は固定しておきたいという感覚がありました。

△2二玉以下▲8五歩△同歩▲同飛なら△同飛▲同角△8六飛▲6七角△8八歩▲8六飛△同飛成▲同銀△8九歩成で、ソフトの評価値-625で後手有利。

この手順は飛車交換から△8六飛がうるさいようで、後手が指せているようです。

△2二玉以下▲8五歩△同歩▲同角なら△3五銀▲8六歩△1五歩▲同歩△1六歩▲同香△4三角▲1七玉△9三桂▲7六角△6五歩で、ソフトの評価値-561で後手有利。

この手順は△3五銀が見えづらい手で、数手前に△4四銀と出たのと関連しているようでう。

1筋の端に歩を垂らすのと、△9三桂と端桂を跳ねて活用するのは両方とも端歩を突いた手を活かしているようです。

玉を深く囲って対抗するのが参考になった1局でした。

馬を作る形を目指して粘る

上図は、角換わりからの進展で△6二金と上がった局面。ソフトの評価値+186で互角。

6一の金が△6二金と上がって▲6三成銀を受ける形です、

先手陣は駒がばらばらなのでまとめるのが難しいのですが、そのような局面になるとうっかりの手が出やすいです。

実戦は△6二金以下▲2五飛で以下変化手順で△6九角で、ソフトの評価値-952で後手優勢。

この手順の▲2五飛は次に▲8五飛と回って△6二金と上がった手を咎めようとしたのですが、△6九角がありました。

▲2五飛はポカに近いような手ですが、さすがに大会でこのような手を指してはまずいです。

金駒がばらばらだとこのような展開になりやすいので、今後は気をつけたいです。

1段飛車が浮き飛車になって、相手の持ち駒に角があるので技が決まっていました。

まとめ方が難しい先手陣でしたが、互角の範疇だったので盤面全体を見て丁寧に指すべきでした。

▲2五飛では▲7五成銀がありました。ソフトの評価値+150で互角。

この▲7五成銀は5六の角を活用する手で、次に▲8三角成のような狙いです。

5六の角のままでは△5五金のような手がうるさいので、角の可動域を広げます。

後手からいつでも△6九角の筋があるので、先手は1段飛車から簡単には動かせません。

▲7五成銀に△5五金なら▲8三角成△4六金▲4七銀△同金▲同馬で、ソフトの評価値+364で先手有利。

この手順は先手は△5五金に角を逃げながら馬を作る手で、△4七金に▲同馬は先手が少し指せているようです。

△4六金に▲4七銀打でなく▲4七銀としているのが興味深いです。

△7五成銀に△3五歩なら▲4七銀△3六金▲8三角成△5一飛で、ソフトの評価値+270で互角。

この手順は△3五歩に▲同銀なら△3六歩▲4五桂と進みますが、4段目に歩があって先手玉に近いのでいつでも3七から金駒の打ち込みの筋があります。

△3五歩には手堅く▲4七銀と引くのが形のようで、以下△3六金に▲8三角成として馬を作り自陣に利かします。

△5一飛は後手は力をためる手ですが、このような手がなかなか見ません。

先手は攻め合いにいけないので、自陣に手を入れて丁寧に指すしかなさそうです。

なお▲7五成銀にソフトは△8八歩を推奨していました。

△8八歩▲7七桂△8九歩成▲同飛△5五金▲8三角成△7六歩で、ソフトの評価値+186で互角。

この手順の△8八歩は、▲同金とさせればさらに先手陣がばらばらになりそうです。

▲8八同金もありそうですが、少しでも先手玉に近いところに7八の金を置いておきたいので▲7七桂とします。

△8九歩成▲同飛の形は、先手の飛車が2筋からそれたので攻めの飛車にはなりませんが、受けに飛車を使う形です。

△5五金▲8三角成に△7六歩が細かい歩の使い方です。

△8八歩や△7六歩のような歩の使い方で、先手陣がほんろうされそうな形です。

△7六歩以下▲同成銀△5四角▲4七銀打△7六角▲8二馬で、ソフトの評価値+537で先手有利。

この手順は少し驚いたのですが、△7六歩以下に▲同成銀は△5四角で銀の両取りになります。

普通は銀損になれば先手不利になので考えにくい手順ですが、この場合は▲4七銀打と自陣に手を入れて△7六角に▲5五馬で、金取りと香取りで対抗するようで先手が少し指せているようです。

駒損でまずいと思って△5四角とさせないような展開でなく、あっさり銀を渡しても自陣が手厚くなるので以下香車を取り返す形で指せるという判断です。

なお▲7六同成銀に以下△4六金▲4七銀△8二歩▲6五馬△6四歩▲7四馬で、ソフトの評価値+279で互角。

この手順も後手は△8二歩や△6四歩など細かい歩の使い方をしており、このような感覚も取り入れたいです。

馬を作る形を目指して粘るのが参考になった1局でした。

上部を手厚くして指す

上図は、角換わりからの進展で△3五歩と突いた局面。ソフトの評価値+317で先手有利。

△3五歩はどこかであるかと思っていましたが、実戦的に嫌な筋で先手玉が4八にいるので玉のコビンを攻められる形になるとうるさいです。

先手陣は1段飛車のバランス型で、後手の持ち駒に角があるのでどこかで受け損なうと崩壊してしまう可能性があり神経を使います。

対局中は先手が少し指しづらいのかと思っていましたが、この局面が先手有利だったのは意外でした。

実戦は△3五歩以下▲8三銀△5二飛▲7四銀成△3六歩▲同銀△6二金で、ソフトの評価値+175で互角。

この手順は▲8三銀と飛車取りで後手の飛車の働きを抑える手です。

先手としては後手の飛車が直通していると、将来△5四角や△6五角で8七の地点が狙われやすいです。

後手に飛車を成られるのは先手玉が薄いのでできれば避けたいです。

そのような意味で▲8三銀と打ったのですが、以下の進行で7四の成銀と3六の銀と5六の角がややまとまりのない形です。

後手の飛車を一時的に止めたとはいえ、先手陣はまとめづらいです。

また7四の成銀はいまひとつ働いていませんし、3六の銀も浮いており狙われやすいです。

形勢は互角のようですが、先手は指しこなすのが少し大変です。

▲8三銀では▲3五同歩がありました。

▲3五同歩に△5四角なら▲4五銀△8七角成▲8三銀で、ソフトの評価値+1073で先手優勢。

この手順の▲3五同歩は堂々とした手ですが、△5四角に▲4五銀がありました。

上部を手厚くする手で、将来▲3四歩のような攻め味もあります。

△8七角成は狙いの手ですが、この場合は▲8三銀がありました。

5六の角が8三の地点に利いているので飛車を抑えて▲8七金が狙いです。

この▲8三銀では▲8三歩も見えるのですが、△7二飛▲8七金△7八飛成があります。

これでも先手有利のようですが、飛車を成らせるのはできれば避けたいので▲8三銀が手厚いようです。

▲3五同歩に△5四角は少し無理のようです。

▲3五同歩に△5五金なら▲7四角△7二金▲6六銀△7三金▲9六角で、ソフトの評価値+381で先手有利。

この手順の△5五金も嫌な手で、▲7四角に△7二金とします。

▲6六銀は中央で働いている5五の金に働きかける手で、盤上から金を消したい意向です。

以下△7三金に▲9六角でどうかという形です。

先手は自陣角の筋違い角なので活用しづらいですが、これで1局のようです。

上部を手厚くして指すのが参考になった1局でした。

力をためる手を指してバランスをとる

上図は、角換わりからの進展で△2二歩と打った局面。ソフトの評価値+396で先手有利。

ここまでの展開で後手の早繰銀に先手が2筋に継ぎ歩をする形で、以下8筋で銀交換から▲2四歩△2二歩とおさまりました。

よくありそうな局面ですが、ここからの先手の方針が難しいと思っていました。

この局面で驚いたのは評価値が先手有利になっていたのですが、対局時はむしろ先手の方が指しづらいのかと思っていました。

△3九銀の割打ちの銀が残っているとか、△3五歩のような先手の桂頭を狙う筋があり▲同歩なら△3六歩▲同銀に△5四角とか△6五角のような狙いです。

先手陣は守りが薄いので、後手に手を作られるとふりほどくのが大変です。

また先手から攻めるのも少しタイミングが早いようで、逆に反動がきつくなりそうです。

このような意味で先手は力をためるような手が必要だったようですが、対局時は後手からの攻めが気になって▲5六角としました。

▲5六角以下変化手順で△5五金▲7四角△7二金で、ソフトの評価値+171で互角。

この手順は▲5六角と打ってどこかで▲8三銀のような飛車取りを含みにした手ですが、△5五金と打つ手がありました。

変化手順の手で中段に打つ金なので指しにくいですが、大駒は接近戦に弱いので▲7四角に△7二金として角が狭く使いづらいです。

あまり▲5六角はぱっとしなかったようです。

▲5六角では▲7七桂がありました。

▲7七桂に△5二金▲7四歩に△3五歩なら▲同歩△3六歩▲同銀△2八金▲同飛△6九角▲4五角△7八角成▲2三銀で、ソフトの評価値+988で先手優勢。

この手順の▲7七桂ですが、桂頭は将来狙われそうなので全く考えていませんでした。

8九にいた桂馬が後手玉を攻める展開になれば理想的です。

後手は5三の地点が薄いので△5二金としましたが、▲7四歩と垂れ歩を打つのがいいようです。

先手は歩切れになるのですぐに▲7三歩成△同桂▲7四歩のような手はできませんが、いつでも含みとしてありそうです。

後手は△3五歩から暴れてくる展開で、途中の△2八金が浮かびにくいです。

先手の飛車を2段目にすることで△6九角の両取りを目指します。

△6九角に▲4五角の受けが見えづらい手で、金駒を自陣に打つのでなく中段に角を打っています。

▲4五角は△7八角成とされると△6七馬を消しているのと、▲2三銀と打った手が厳しいようです。

2筋を抑えた形に▲2三銀と金駒を打ってがりがり攻める手で、少し筋は重たいのですが先手は飛車と角がよく利いているようです。

この手順の後手の△3五歩で△7六歩なら▲6五桂△8五飛▲6六銀△7七金▲7三歩成で、ソフトの評価値+1080で先手優勢。

この手順の△7六歩は▲6五桂と跳ねてお手伝いのようですが、△8五飛と桂取りに浮いた手が▲7三歩成がやや甘くなります。

先手は▲6六銀と桂馬を守る手で▲5六銀が見えたのですが、△7七歩成▲同金△7五飛で後手に飛車を活用されます。

▲6六銀と打って△7五飛を消しているのがうまいです。

△7七金もそれなりにうるさい攻めですが、この▲7三歩成とするのが見えづらいです。

先手は7八の金は渡してもいいようで、何気に▲7三歩成は厳しいようです。

▲7三歩成に△7八金なら▲6三と△同金▲9六角△8三飛▲7二銀のようなイメージです。

指摘されればなるほどですが、少しでも取り入れたいです。

力をためる手を指してバランスをとるのが参考になった1局でした。

後手の早繰銀に対する受け方

上図は、角換わりからの進展で▲2九飛とした変化手順の局面。ソフトの評価値+145で互角。

実戦から少しかけ離れた局面ですが、知っておいた方がいいと思って調べました。

先手は1歩損ですが3四に攻めの拠点の歩があるのと、2二の銀が壁銀なのが主張です。

ここで後手の手番ですが5段目に銀を進出しているので、後手から動いてくる2つの手が気になります。

1つは▲2九飛に△8六歩です。

▲2九飛以下△8六歩▲同銀△同銀▲同歩△同飛▲4五桂で、ソフトの評価値+784で先手有利。

この手順は後手から△8六歩と動いた形です。

先手の対応で興味深いのは▲8六同銀と形を決める手で、▲8六同歩もありますが△7六歩と打たれる可能性もあります。

▲8六同銀とすることで後手の手を限定する意味があるようです。

銀交換をして△8六同飛に先手は▲4五桂と跳ねる手がありました。

この局面で驚いたのは▲4五桂でかなり先手に形勢が傾いていることです。

▲4五桂は5三の地点を狙っており、後手の飛車の位置が一時的に悪いため▲7五角のような狙いがあります。

先手は特に攻めておらず数手前に▲3五歩のジャブを入れた位ですが、相手の手を利用して気がついたら有利になっていたという展開です。

自分はつい有利になるためには自ら動いて攻めることで有利になるという認識で将棋を指していたのですが、相手の攻めの手が少し無理筋ならその手に受けの手で対応すれば有利になるようです。

相手の手を利用するという指し方を覚えてないといけないようです。

もう1つは▲2九飛に△7六歩です。

▲2九飛△7六歩▲6六銀で、ソフトの評価値+149で互角。

この手順は△7六歩と銀取りに歩を打つ手ですが、▲8八銀と▲6八銀と▲6六銀が考えられます。

自分は▲8八銀かと思っていたのですが、あまりいい手ではないようです。

1筋や9筋の端歩の突き合いをした後に先手の方針が難しいようです。

また▲6八銀と引く手は8七の地点が弱いのと、この後の指し方が難しいようです。

これらより消去法で▲6六銀がソフトの推奨手でした。

▲6六銀は相手の攻めの銀に対して守りの銀なので、昔の感覚で言えば駒の交換は攻めの方が得をするという認識ですが、この場合は少し違うようです。

先手はバランス型のの駒組みなので、7七の銀は守りだけの銀ではなさそうです。

この感覚がないと▲6六銀は浮かばないようです。

▲6六銀に△8六歩なら▲7五銀△8七歩成▲8三歩△7二飛▲8七金△7五飛▲8六金△7二飛▲5五角△6四銀▲同角△同歩▲6三銀で、ソフトの評価値+449で先手有利。

この手順は後手が少し無理っぽいようですが、▲8三歩に△同飛なら▲7四角△8二飛▲8三銀の要領です。

△7二飛~△7五飛には▲8六金~▲5五角で先手が少し指せているようです。

▲6六銀に△同銀▲同歩△8六歩▲同歩△7七歩成▲同桂△7六歩▲6五桂△7七銀▲7九金で、ソフトの評価値+706で先手有利。

この手順は後手が攻め込んできましたが、先手は受け流すような指し方で▲7九金と引いた形が意外としっかりしています。

▲7九金に△6六銀成なら▲5五角、△6六銀不成なら▲4五桂のような感じです。

▲6六銀に△6四銀なら▲1六歩△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8二飛▲1五歩△5二玉▲5六歩で、ソフトの評価値+177で互角。

この手順は後手は銀交換をせず△6四銀と立て直す手で、以下じっくりした展開になるようです。

先手も無理に手を作るのでなく、1筋を突いたりとか▲5六歩と突いて駒組みをするようです。

後手の早繰銀に対する受け方が参考になった1局でした。