相手玉への距離感を理解する

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△3五歩と打った局面。ソフトの評価値+1256で先手優勢。

ソフトで検討しているといい勝負と思った局面が意外と差が開いていたケースがあります。

本局もそんな感じで後から振り返るとだいぶ優勢だったのですが、おかしなやりとりをするとすぐに互角になります。

実戦は△3五歩以下▲同玉△4四銀▲2六玉△3五金で、ソフトの評価値-281で△角。

この手順は3五に攻めの拠点の歩が残るのはあやが出るなどと考えて強く▲同玉としましたが、△4四銀~△3五金と後手は攻防に手厚い形になりました。

この形になると将来△5三銀という手が生じて、▲同桂成なら一瞬ぬるい形になりますし▲同桂不成なら王手ですが、あまり見慣れないような王手なのでどこが急所か分かりづらいです。

△3五歩の局面で見えてなかったのは、後手玉が詰めろになっているということです。

相手玉への迫り方というのがいまひとつ見えておらず、他の対局でもそうですがやりそこなってひどいことになったというのは数多くあります。

ここら辺の優勢な局面からを維持する指し方ができればいいのですが、なかなか反省が活きていないようです。

▲3五同玉では▲2六玉がありました。

▲2六玉△3六金に▲1六玉△2六銀▲4二銀打で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。

この局面は後手は△3六金~△2六銀と詰めろをかけてきますが、▲4二銀打として以下詰みでした。

今見てもそんなに難しい手順でなく並べ詰みでした。

▲4二銀打以下△同金▲同銀成△同玉▲5三角△3二玉▲3三銀△同桂▲同歩成△2一玉▲2二金まで以下詰みです。

この手順は▲5三角と打ったときに持ち駒に金が2枚あるのでそんなに難しくなかったです。

切れ負け将棋の終盤は相手陣と自陣と時計の3つを気にしないといけないので手の精度があらくなりがちですが、全体的に終盤力が力不足のようです。

△3五歩以下▲2六玉△3六金▲1六玉△4二銀▲2二銀△3一金▲同銀成△同銀▲3二角で、ソフトの評価値+99989で先手勝勢。

この手順は△3六金と攻めの拠点を作って△4二銀と埋めてきましたが、▲2二銀がありました。

▲2二銀は詰めろではありませんが、△同金なら2二の地点の逃げ道を封鎖して▲4二銀成から詰ます手です。

また▲2二銀は次に▲2一銀不成とすれば詰めろになります。

時間のない終盤で詰めろでない▲2二銀を指せるかはかなり微妙です。

ただし最終盤はこれくらいの手がさせないとものにできないようです。

▲2二銀に△3一金は受けになっていないのですが、▲同銀成~▲3二角がありました。

▲3二角では▲4二銀打やその他の詰まし方もありそうですが、明快な詰まし方としては▲3二角のようです。

▲3二角に△同銀は▲4二金、▲3二角に△同玉は▲3三金以下詰みです。

今回は正解手を指せば思ったほど複雑ではなかったので、今回調べたことを次に役立てたいです。

相手玉への距離感を理解するのが参考になった1局でした。

後手玉の粘っこい逃げ方

上図は、後手△3三金戦法からの進展で▲6四桂とした変化手順の局面。ソフトの評価値-4343で後手勝勢。

この▲6四桂はソフトの推奨手で先手が攻めるならこれが有力です。

後手は玉を逃げることになりますが、逃げ場所によっては詰み筋に入るようです。

▲6四桂に△4一玉なら▲5二銀△3一玉▲2二銀で、ソフトの評価値+99982で先手勝勢。

先手は金駒と使って攻める形ですが、後手玉が△3一玉としたときに手が見えるかどうかが大事です。

▲5二銀に△同金なら▲同銀成△同玉▲5三銀打△4一玉▲5二銀打△3一玉▲4二金で以下詰みです。

この手順のポイントは▲5二銀打を入れてから▲4二金とするのが分かりやすいようです。

ただし、▲5三銀打△4一玉に▲4二金としても△同金▲同銀成△同玉▲5三金△3一玉▲4二銀△2二玉▲3三歩成以下詰みです。

詰まし方は複数あるケースもあり最初に、見えた手順で追うことになります。

よって▲5二銀に△3一玉としましたが次の▲2二銀が好手です。

▲2二銀以下△同玉▲3三銀△1二玉▲2二金△同金▲同銀成△1三玉▲1四歩△2二玉▲3三歩成△同桂▲同桂成△同玉▲4三銀引成△2二玉▲3四桂△2一玉▲2二金まで詰みです。

この手順の▲2二銀に△同金なら▲4二銀△同玉▲4三銀上成以下詰みです。

▲2二銀に△同金は壁金にさせる効果があるようです。

また▲2二銀に△同玉は玉をおびき出すことで▲3三銀が王手になる仕組みです。

▲2二銀という手を実戦の短い時間で指せるようにしたいです。

▲6四桂に△4一玉は詰みなので△6一玉とするしかありません。

▲6四桂△6一玉▲7二銀△同金▲同桂成△同玉▲6三金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順の▲7二銀に△5一玉なら▲5二金△同金▲同桂成△同玉▲5三銀打△4一玉▲4二銀打△同金▲同銀成△同玉▲3三金△同桂▲同歩成△5一玉▲4二金△6二玉▲6三銀上成まで詰みです。

よって▲7二銀に△同金▲同桂成△同玉と進みますが、次の▲6三金がポイントの局面になります。

ここで後手玉がどこに逃げるかですが、ぱっと見で最初は△8二玉が浮かびました。

しかし▲6三金に△8二玉なら▲7三銀△9二玉▲8二金△同飛▲同銀成△同玉▲7二飛の以下詰みで、ソフトの評価値+99993で先手勝勢。

この手順は▲8二金と打つのがこれしかない攻め筋ですが、ぴったり足りているようです。

なお▲7三銀に△9三玉なら▲8二銀打△同飛▲同銀不成△8四玉▲7三銀不成の以下詰みで、ソフトの評価値+99992で先手勝勢。

▲6三金に△8三玉が正着で▲7二銀△9三玉▲8三金△同飛▲同銀成△同玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△8三同玉に▲7三飛なら△8四玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△8三同玉に▲7二銀なら△9二玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△8三同玉に▲8一飛なら△8二桂で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

よってこれらの手順より▲6四桂には△6一玉で不詰みだったようですが、結構難易度の高い局面だったようです。

後手玉の粘っこい逃げ方が参考になった1局でした。

分かりやすい形の上部脱出

上図は、後手△3三金戦法からの進展で▲5三銀打とした変化手順の局面。ソフトの評価値-6457で後手勝勢。

この局面は実戦からはかなりかけ離れましたが、終盤において詰む詰まないの判断はかなり大事です。

最近自分の勉強で、気になった詰まし方などは記録にとって後からでも見れるようにしていますが、意外と効果が高いと思っています。

自分が間違えたところは、時間が過ぎて見直してもだいたい同じように手が見えていないことが多いです。

序盤と中盤は作戦の岐路などで手が広くはっきりとした答えが分かりにくいのですが、詰む詰まないというのは結論が出やすいです。

▲5三銀打は最初に浮かんだ手ですが、自分が後手番なら少し迷いそうです。

逃げる手と取る手がありますが、逃げる手から調べてみます。

▲5三銀打以下△4一玉なら▲5二銀打△3一玉▲4二金で、ソフトの評価値+99989で先手勝勢。

この手順の△4一玉は3筋と2筋が広いので考えたくなる手ですが、▲5二銀打~▲4二金が盲点です。

▲5二銀打と攻めの拠点を作ってから▲4二金とするのが大事で、△同金▲同銀成△同玉に▲4三銀上成とすることができます。

なお▲5二銀打で▲4二金は△同金▲同銀成△同玉▲5三金△同金▲同銀成△同角▲同角成△同玉▲6五桂△5四玉で詰みません。

さっぱりした形にして▲6五桂とするのは魅力的な手ですが、この場合は上部に脱出する筋があり詰まないようです。

▲5三銀打以下△6一玉なら▲6二銀成△同角▲5二金で、ソフトの評価値+99978で先手勝勢。

この手順の▲5三銀打に△6一玉も考えられますが、▲6二銀成~▲5二金がうまいです。

金はとどめに使えという格言と逆の手なので指しづらいところはありますが、形と決めるという意味と△7一玉には▲6二金と角を取ることができます。

▲5二金で▲5二銀として金を残すのは△7一玉で後手玉が詰まないようです。

ちょっとの形の違いが形勢に大きく影響するので指し手の精度は大事です。

▲5二金に△同玉なら▲5三銀打で、△4一玉なら▲5二銀打△3一玉▲4二金以下詰みです。

▲5三銀打に△6一玉なら▲6二銀成△同玉▲6三金△7一玉▲7二銀△8二玉▲8一銀成で、ソフトの評価値+99992で先手勝勢。

▲8一銀成に△同玉なら▲7二角△9二玉▲8四桂以下詰みです。

▲8一銀成に△9三玉なら▲8五桂△8四玉▲7三角△8五玉▲8六飛まで詰みです。

上部に脱出する筋は攻める方としても気になりますが、▲8五桂と打った形は意外と後手玉が狭いようです。

ただし8七の歩や7六に歩があるので寄り筋ですが、なければ全く違う展開になるので要注意です。

なお最初の局面図から▲5三銀打には△同金がありました。

▲5三銀打△同金▲同銀成△同角▲同桂成△同玉▲6五桂△5四玉で、ソフトの評価値-6267で後手勝勢。

この手順の▲5三銀打ですが、5三の地点の攻め駒は3つで後手の受けの駒は3つなので先に先手が形を決めると5三の地点に玉が残る形です。

△5三同玉に▲6五桂と打ちましたが△5四玉と上に上がって詰まないようです。

先手は持ち駒は多いのですが、後手の上部脱出を防ぐ駒がないので詰みません。

なお▲4五桂と打っても△5四玉で詰みません。

この筋が最初に浮かぶようになれば後手としては分かりやすい形のようです。

なお最初の局面図では▲5三銀打でなく▲6四桂も有力なので、これはまた別の機会に調べます。

分かりやすい形の上部脱出が参考になった1局でした。

終盤の手があまり見えていない

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△5五歩と打った局面。ソフトの評価値-715で後手有利。

△5五歩は王手なので実戦では指してみたい手です。

△5五歩に▲6五玉なら△6六金▲7四玉△8五角▲7五玉△7六金▲6五玉△6六成桂▲6四玉△6三歩▲同銀成△同金まで詰みです。

さすがにぱっと見で▲6五玉は危ない形なので選択できませんが、詰み手順は分かっていませんでした。

勝敗に全く関係ないとはいえ、局後の検討では簡単に分かるようにしたいですがまだまだのようです。

△8五角が見えるかどうかがポイントでした。

実戦は△5五歩に▲4七玉としましたが変化手順の△5八角で、ソフトの評価値-2876で後手勝勢。

この手順の▲4七玉は広い方に逃げる形で、将来▲3六玉の形になれば意外とつかまらないなどと考えていましたが△5八角がありました。

▲同金なら△3七金までの詰みなので発見できれば分かりやすい手ですが、対局中は全く見えていませんでした。

▲4七玉は悪手だったのですがこのようなところも手の見え方がいまひとつのようで、終盤になればなるほど精度の悪い手を指すと形勢を大きく損ねます。

△5八角以下▲3八玉△3七金▲同金△同歩成▲同玉△3六歩▲2八玉△3七金▲3九玉△4七角成で、ソフトの評価値-5457で後手勝勢。

この手順は▲3八玉に△3七金から決めにきた展開です。

この手順の▲3九玉と逃げる手で▲1八玉なら△1五香まで詰みです。

よって▲3九玉としましたが、先手玉を薄い形にして△4七角成と詰めろをかけてきました。

先手玉は受けなしなので後手玉を詰ましにいくしかなさそうです。

評価値は後手勝勢なので形勢は大差のようですが、ここからも先手は後手玉に王手を続ける手はありそうです。

正確に対応すれば後手が逃げ切れるということですが、後手玉がどの程度危険なのか確認したくなりました。

これが仮に自分が後手番だったとしたら、勝ちを意識してもおかしくないような形です。

自分が局後の検討で、後手玉はそんなに危ない筋はなさそうなどとぱっと見で思っていましたが、思ったよりかなり危険な形だったようです。

評価値の数値をただ見ているのと、細かく調べて確認するのでは自分の認識が全く違っていました。

終盤力がないと読みが大甘なのですが、別の機会にここから先手の攻め筋を調べてみたと思います。

終盤の手があまり見えていないのが参考になった1局でした。

相手玉を薄くしながら自玉を手厚くする

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△3五同角と角を取った局面。ソフトの評価値-194で互角。

実戦は▲5四銀でそれなりに難しい展開だったのですが、ソフトは▲6四桂を推奨していました。

対局中に▲6四桂は全く見えておらずスピードアップの手だったようです。

ただし、▲6四桂と打っても後手玉に即詰みはなく、3筋から2筋に逃がすような形なので指しにくいです。

先手陣に即詰みはありませんが、受けてもあまりきりがない形なので攻めに出るといった手のようです。

▲6四桂以下△4一玉▲5二銀で、ソフトの評価値-362で後手有利。

この手順の▲6四桂に△4一玉は自然で、△6一玉には▲5二銀△同金▲7二銀みたいな筋があります。

玉は飛車と反対側に逃げれば3筋と2筋が広く簡単にはつかまりません。

▲5二銀というのがかなり打ちづらい手で、金があれば▲5二金は浮かぶのですが▲5二銀に△3一玉と逃げられるとその後が気になります。

しかし△3一玉には▲4一銀打が▲3二銀成以下の詰めろになるので後手も忙しくなります。

攻めの拠点の駒が盤上に残ると攻め駒が増すので、後手としても△5二同金が自然です。

△5二同金▲同桂成△同玉▲5三銀で、ソフトの評価値-379で後手有利。

この手順は5二の地点で清算してから▲5三銀と打ちますが、最初の局面図から見るとかなり相手玉に迫っている感じです。

▲5三銀に△同角なら▲同桂成△同玉▲5四銀△同玉▲7二角△6三桂▲5五銀△5三玉▲5四金△4二玉▲8一角成で、ソフトの評価値+339で先手有利。

この手順は5三の地点で清算してから▲5四銀△同玉▲7二角と王手飛車をかけます。

△6三桂に▲5五銀から上部を手厚くして▲8一角成と飛車を取って先手が少し指せているようです。

なお▲5四銀で▲6四角もありそうですが、△6三玉▲5三金△7二玉▲7三銀△8三玉で後手玉に詰みはありません。

よって▲5三銀に△4一玉でもう一押しのような感じもしますが、これもまだ意外と難しい局面のようです。

先手はだいぶ後手玉に迫る形になりましたが、同時に相手に駒をたくさん渡すことになるので自玉が少し危険になります。

これを対局中に意識することがなかなか難しく、相手玉ばかりに目を向けているといつの間にか自玉に詰めろがかかっていたというケースもあります。

攻めすぎると反動がきつくなるパターンです。

△4一玉に▲3三歩成なら△4四桂▲同銀不成△同角で、ソフトの評価値-283で互角。

この手順の▲3三歩成は詰めろですが、△4四桂の切り返しがありました。

△4四桂に▲6七玉なら△8七飛成▲7七金△6六歩▲5八玉△6七角で、ソフトの評価値-99988で後手勝勢。

これが持ち駒を多く渡した反動で、このような手の流れがをうっかりしやすいです。

▲5三銀以下△4一玉▲5二金△3一玉▲4二銀打△2二玉▲3三桂成△1二玉▲4五玉で、ソフトの評価値-469で後手有利。

この手順は▲5二金~▲4二銀打と攻め駒を埋めて▲3三桂成~▲4五玉で逃げ道をあける指し方です。

形勢は後手有利のようですが、中段玉になると局面が複雑になるのでまだ大変な将棋のようです。

先手の指し方は相手玉に迫るというより、相手玉を薄くしながら自玉を手厚くして分かりにくい形にする難易度の高い指し方のようです。

相手玉を薄くしながら自玉を手厚くするのが参考になった1局でした。

詰めろでなくても相手玉に迫る手だった

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△3五同角と角を取った局面。ソフトの評価値-194で互角。

先手玉は少し危険な形で、後手から次に△5五金から抑えられる手がありそうです。

また後手玉はまだ2筋に逃げ込むような展開があり、先手から迫っても意外と懐が深いイメージです。

将棋の強さはこのような局面でどの程度手が見えているかというのが大事だと思いますが、将棋の大会となると終盤は時間がないことが多く指し手の精度がいまひとつになりがちです。

ただし、少しでも相手の考えていないような手を指せばいい勝負になることもあります。

対局中は先手が少し悪いと思っていましたが、ソフトは互角でした。

ただし表面上は互角でも、終盤の手の広い局面では1手指すことに大きく変動することがあります。

実戦は△3五同角以下▲5四銀△5五歩で、ソフトの評価値-715で後手有利。

この手順の▲5四銀は△5五金を防いだ手▲5三銀打を含みにした手ですが、△5五歩と打たれました。

△5五歩もソフトの候補手にある手で有力だったのですが、△8七飛成もありました。

今回は▲5四銀と出た手がどの程度相手玉に迫っていたのかを確認するために調べました。

▲5四銀△8七飛成▲5三銀打△4一玉▲4二銀打で、ソフトの評価値-1344で後手優勢。

この手順の△8七飛成は次に△7六龍▲4七玉△4六龍以下の詰めろになっています。

先手は▲5四銀と出た以上は▲5三銀打から相手玉に迫るしかありません。

▲4二銀打とした形は、将来後手玉は3一に逃げる手と5一に逃げる手があり意外と広いです。

おそらくこれが実戦だと、4二の地点で清算して少し足りないなと思って読みを断念する可能性が高いです。

ただし強い人は、少し足りないなと思うような局面からでも意外と手をひねり出すことがあります。

▲4二銀打以下△同金▲同銀成△同玉▲5三銀打△3一玉▲4二金で、ソフトの評価値-1061で後手優勢。

この手順は4二の地点で清算して▲5三銀打としますが△3一玉にさらに▲4二金と追いかけます。

先手は持ち駒の金駒をすべて使った形で、もうこれ以上あまり手がなさそうにも見えますがこれがまだ意外と手が続きます。

▲4二金以下△2二玉▲3三歩成△1二玉▲2三と△同玉▲2四歩△同角▲3五桂△1二玉▲2四飛△5七成桂▲同金△5五歩で、ソフトの評価値-99989で後手勝勢。

この手順は△2二玉に▲3三歩成から王手をする手で、ここまで先がなかなか読めません。

終盤の読みはあきらめたらそこで終わりですが、あきらめずに盤上を見れば少しでも先の手が見えるかもしれません。

本局の変化手順は後手玉に迫りましたが、△5五歩で以下先手玉は詰みのようです。

▲5四銀とした手は後手玉に詰めろはかかっていませんでしたが、だいぶ後手玉を追い詰める形だったので最初の局面図から▲5四銀に△8七飛成は選択しづらかったのかもしれません。

△5五歩の王手ならそこで考える時間ができるのでそれが実戦的です。

詰めろでなくても相手玉に迫る手だったのが参考になった1局でした。

重苦しい局面での手の作り方

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△4四角とした局面。ソフトの評価値-68で互角。

△4四角は3五の銀を守ったのと同時に△6六角の銀取りでもあります。

△6六角には▲3五角と銀を取り返すことができるので簡単ではありませんが、△4四角は味のいい手です。

またゆっくりすると後手から△1五香のような手がきます。

局後の検討で▲6七歩と受けてゆっくり指す手はだめなのかと確認しましたが、以下△1五香▲3五角△同角▲1五香△4四歩で、ソフトの評価値-570で後手有利。

この手順は角と銀香の交換の2枚替えですが、後手の持ち駒に角があっての先手玉は3段玉で危険な形で、桂馬の交換を催促されて△1七角成など後手の方に楽しみが多いです。

△4四歩に▲2六銀と打っても△同角▲同飛△6九角があります。

局面を落ち着かせて指せれば先手も戦えるのですが、△1五香がくると厳しいので結局先手は動くことになります。

実戦は△4四角以下▲6五歩△同歩▲同桂△同桂で、ソフトの評価値-145で互角。

この▲6五歩は先手も動く手で、先手は取られそうな6六の銀がいるときに攻めの手をします。

後手玉はしっかりした形ですが、6三の銀にアタックするのが筋のようです。

対局中は▲6五歩はいい手かどうか分かってなかったのですが、ソフトの推奨手でした。

△同歩▲同桂△同桂は自然ですが、ここからの展開を間違えたようです。

実戦は△6五桂に▲6四歩△同銀▲6五銀直△同銀▲同銀△5五桂で、ソフトの評価値-440で後手有利。

この手順は▲6四歩と敵の打ちたいところに打ての手で、以下△同銀に▲6五銀直から銀交換になりましたが、△5五桂が入ると先手が少し苦しそうです。

対局中は△5五桂は厳しいと思っていましたが、回避する方法が分からなかったので一直線の攻め合いになりました。

もう少しこのあたりで柔軟性のある指し方ができればいいのですが、気持ちの切り替えが難しいです。

△6五桂には▲同銀右がありました。

▲6五同銀右△6四歩▲5六桂で、ソフトの評価値-271で互角。

この手順の▲6五同銀右は全く考えていませんでした。

△6四歩と打たれて▲5六銀が最初に浮かびますが、この瞬間に▲5六桂と打つ手がありました。

数手前まで5六に銀がいて持ち駒に桂馬がない状態だったので、▲5六桂とここに桂馬を打つ発想になりませんでした。

時間差の桂打ちという手ですが、善悪は別として読み筋でこのような手が浮かぶようにすれば手の作り方も変わってくるようです。

▲5六桂以下△6五歩▲4四桂△同銀▲6五銀△3五桂で、ソフトの評価値-446で後手有利。

この手順の△6五歩は角を捨てて銀を取る手で、以下▲4四桂△同銀で角と銀桂の2枚替えになります。

先手は少し駒損ですが、角を入手して▲6五銀とします。

これも後手の持ち駒に歩があれば△6四歩としますが、歩切れなので▲6五銀がそれなりの手になります。

△3五桂の王手で後手有利のようですが、以下▲3六玉として粘るような形のようです。

最初の局面図が後手の方が少し指しやすいみたいなので、なかなか先手の方に好転はしないようです。

重苦しい局面での手の作り方が参考になった1局でした。

桂馬の交換をしてじっと歩を打つ

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△3三銀とした局面。ソフトの評価値-90で互角。

実戦は▲4七玉としましたが、あまりよくありませんでした。

対局中は先手の指し方がさっぱり分からなかったですが、局後の検討では手待ちをするなら6筋から動く手を考えるべきだったようです。

ソフトの推奨手は▲6五歩だったのですが、せっかく6筋から動くなら▲6九飛もありそうです。

ただし、▲6九飛はソフトの候補手にもありませんでした。

△3三銀以下▲6九飛△4四歩▲6五歩△同歩▲同桂△6四歩▲7三桂成△同金で、ソフトの評価値-24で互角。

この手順は▲6九飛は6筋に飛車を回ることで、6筋に攻めの照準をおく手です。

数の攻めでは先手が勝っているので後手は受けに専念することになりそうです。

後手の△4四歩は少し指しにくい手かと思ったのですが、▲4五桂に備えている意味がありそうです。

△4四歩では△4四銀も有力ですが、将来▲4五桂と跳ねることができるので損得は難しそうです。

△4四歩は手堅い手のようで、後手からは△3五歩のような筋もありそうです。

先手が▲6五歩と合わせた時に△同歩▲同桂に△6四歩と打つのが大事な手のようです。

以下▲7三桂成△同金で後手は6四の地点を2枚の金駒で受ける形です。

後手の3段金になったのは少し弱体化しましたが、6四の地点の補強では仕方ないようです。

この局面は互角ですが△7三同金の局面が後手から△3五歩のような手があるので、先手が▲6九飛とするのはぱっとしないと判断したのかもしれません。

最初の局面図でソフトは▲6五歩を推奨していました。

▲6五歩△同歩▲同桂△同桂▲同銀右△6四歩▲5六銀△4四銀▲6七歩で、ソフトの評価値-148で互角。

この手順は6五の地点で桂馬を交換する手で、対局中は少し浮かびましたが桂馬の交換がどちらが得をしているのかが分からなかったのでやめました。

桂馬を交換すると将来後手から△6六桂の両取りのような筋が残るので、先手が少し嫌な形かと思っていました。

桂馬を交換して△4四銀がよくある手ですが、価値が高いです。

5三の地点の補強や△3五歩とか、事前に▲4五桂の銀取りを受けている意味があるようです。

△4四銀に▲6七歩もよくある手ですが、この手は覚えておかないと指せない感覚です。

数手前に後手の6筋の位に反発して▲6六歩と動いたので、その印象が強く残っていると▲6七歩と局面を収める感覚にならないです。

角換わり腰掛銀でも6六の銀が浮いているときに▲6七歩という手はたまに見かけます。

▲6七歩以下△1五歩▲同歩△3五歩▲4五桂△3六歩▲4七銀で、ソフトの評価値-180で互角。

この手順は▲6七歩に△1五歩~△3五歩と動いてきました。

△3五歩に▲同歩なら△1八歩▲同香△3六角があります。

よって▲4五桂と跳ねて3六の地点に空間をあけないようにする指し方のようです。

△3六歩の取り込みには▲4七銀と引いて自陣を固める手が大事みたいです。

攻めの手も簡単にないので受けに回って、以下△3五銀なら▲1七角△4四銀▲5六桂のような感じです。

桂馬の交換をしてじっと歩を打つのが参考になった1局でした。

桂頭を守る3段玉はやや不安定

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△3三銀とした局面。ソフトの評価値-90で互角。

先手は5八の玉を▲4七玉~▲5八玉と千日手模様の手を指した形です。

今後の方針を決めることができなかったので、仕方なくできるだけ形を崩さない手を選択したつもりでした。

ただしこの局面で再度▲4七玉はあまりよくなかったようで、ここでは後手に有力な手が2つありました。

1つは▲4七玉に△4四銀です。ソフトの評価値-179で互角。

この△4四銀は金駒を前進する手です。

先手は3七の桂頭が狙われやすい形なので▲4七玉型で守っているのですが、いつでも後手から△3五歩のような攻め味が嫌な形です。

また3段玉は相手の持ち駒に角があると狙われやすく、ちょっと駒の配置が変わるといきなり王手のような筋がとんできます。

そのため本来なら2段玉で構えるのが自然だったようです。

△4四銀は▲4五歩で銀を追われる手が気になります。

▲4五歩は銀取りなので一時的に先手は気持ちがいいのですが、4六の地点に空間があくのでやや不安定です。

そのため▲4六角と埋める手が考えられます。

△4四銀に▲4五歩△5三銀▲4六角△3三桂で、ソフトの評価値-179で互角。

この後手の△4四銀~△5三銀は銀の組み替えで、△3三桂と跳ねる狙いのようです。

△3三桂に▲3五歩なら△4四歩で、ソフトの評価値-431で後手有利。

△3三桂に▲1五歩なら△同歩▲1三歩△1六歩▲同香△1七歩▲2八飛△6九角で、ソフトの評価値-2083で後手勝勢。

どちらの手順も先手玉の近くで戦いを起こす手ですが、反動がきつく後手が指せています。

自陣角を打っても簡単に攻める形にならないので、指し方が難しいです。

もう1つは▲4七玉に△1五歩がありました。

△1五歩▲同歩△3五歩▲同歩△3六歩▲4五桂△4四銀で、ソフトの評価値-24で互角。

この展開は後手が1筋と3筋の歩を突き捨てて△3六歩と打ってきました。

△3六歩に▲同玉なら△1五香▲同香△1八角の王手飛車があります。

よって▲4五桂と跳ねて銀取りですが△4四銀でどうかという形です。

これは実戦の展開で後手から動いてきましたが、相手の方から動いてくるのを軽視していました。

相手の方はこの戦型が得意のようで、以前も似たような将棋を指したことがありました。

元々相手の方は自分から攻めることが少なく受けに回っ手厚く指す印象があったのでこの展開はやや意外だったのですが、ソフトの候補手にもあった手の流れなので指し慣れているようです。

このような戦いになると先手玉が相手の金駒に近いのと、3六に攻めの拠点の歩が残って2九に飛車がいる形で玉と飛車が接近している形なので、色々と指し手に制限が出そうです

形勢は互角のようですが、▲4七玉型があまり活きず面白くなさそうな展開です。

最初の局面図で▲4七玉では▲6五歩があったようですが、機会をみて調べてみます。

桂頭を守る3段玉はやや不安定なのが参考になった1局でした。

角を打った直後に金と交換する

上図は、後手△3三金戦法からの進展で△5二玉とした局面。ソフトの評価値+158で互角。

4二の玉が△5二玉とした形です

角換わりからの進展で似たような局面はたくさんあると思いますが、いざ実際に盤の前で考えると意外と考えがまとまりません。

方針が決まらないと指し手も決められませんので、大会の切れ負け将棋などでこのように状況になるとかなりつらいです。

実戦は▲4七玉△3二金▲5八玉で、ソフトの評価値-109で互角。

この先手の手順は最悪千日手でも仕方ないという指し方で、本来なら先手番の角換わりなので打開したいです。

全く感触のいい指し手でなく評価値も後手に少し傾きました。

後手の△3二金と定位置に引く形は価値が高いので、やはり先手が少し損をしたようです。

ただし、無理に打開して形勢を損ねても意味がないので仕方ないです。

序盤の形に明るくないのは、最近棋譜並べが少し足りていないのかもしれません。

棋譜並べはあまり自分が指さないような戦型でもこのような手があったなと思い出せば、考える判断材料が増えることになります。

▲4七玉では▲2六角がありました。

▲2六角△3二金▲6九飛△3三銀で、ソフトの評価値+421で先手有利。

この手順の▲2六角は部分的にはありそうな手です。

それに対して後手の△3二金は自然な手で、将来▲4五桂の金当たりを防いでいます。

△3二金に▲6九飛が継続手で、この手は知らないと指せないかもしれません。

先手玉は中住まいで▲6九飛は玉と飛車が接近する形なので、部分的にはあまりいい形えはありません。

昔の将棋の感覚だと玉と飛車は反対側にあるのが自然で、戦いは攻め駒の飛車の方からすることが多いです。

令和の時代になってからは玉と飛車が接近する形や、玉の守り駒から仕掛けるといった手が増えたような気がします。

攻め駒と守り駒という概念が薄れてきた感じで、指しこなすのはかなり難易度が高いです。

玉の近くで戦いが起きると流れ弾が飛んでくることが多くなりかちなので、やり損なうと反動がきつくなります。

そのあたりを指しこなす感覚が必要になってきます。

▲6九飛に△3三銀も駒組みを変える自然な手ですが、次の手が先手の狙いでした。

△3三銀以下▲6二角成△同玉▲6五歩で、ソフトの評価値+262で互角。

この▲6二角成はあっさりと角と金を交換する手です。

このような展開はプロの先生の棋譜でもあまり見ることがないので、表面上に出ない狙いの手のようです。

将棋が強くなれば相手の狙いを消すような駒組みをすることが多くなり、なかなか分かりやすい攻めという形になりません。

今回の後手の△3二金と△3三銀の組み合わせは部分的には自然ですが、盤面全体を見るとやや甘い可能性があったようです。

先手は▲6二角成と自ら金を交換するのが盲点で、相手玉の近くの金がいなくなるとかなり薄い印象です。

△同玉に▲6五歩と合わせる手が継続手です。

▲6五歩以下△同歩▲同桂△6四歩▲5三金△7二玉▲7三桂成△同玉▲6五歩で、ソフトの評価値+698で先手有利。

この手順は後手はまともに受ける手でぎりぎりのところでしのぐ受け方ですが、守りがかなり薄いので実戦的には先手が指せそうです。

本局の変化手順はやや直線的な手の流れですが、このような手があると知っていれば今後の指し方の選択肢が広がりそうです。

角を打った直後に金と交換するのが参考になった1局でした。